北アルプス白馬岳へ(白馬岳山頂〜栂池・蓮華温泉)2018年06月23日 14時57分

二日目の行程。山頂から栂池へ降りるルートと蓮華温泉へ降りる二つのコースを紹介します。まずは栂池コースから。蓮華温泉コースも白馬大池までは同じルートを辿ります。

白馬岳山頂での夜明け
白馬岳山頂で日の出を待つ人々。空と雲海の間が少しづつ茜色に染まる美しきひと時。写真は、8月前半の4時半位です。気温は10℃前後。しかし、体感的には非常に寒いです。30℃オーバーに慣れている体にはかなりキツイ。ハードシェルの下にインナーダウン、オーバーパンツを履いて丁度良いほどです。もちろん手袋も忘れずに。

日の出
待望の日の出。妙高山の向こう、雲海からのご来光。

山頂からの眺望
後立山連峰の峰々と剱・立山連峰も朝日に染まっています。

白馬岳山頂付近の稜線
白馬岳山頂付近の稜線。長野側とは対照的に、富山側はなだらかな斜面。背後に剱岳を従え。

馬の背から見る小蓮華山
白馬岳の馬の背と言われる場所。若干、高度感のある場所も出てきますが、コースが整備されているので、ゆっくり進めば問題ありません。
右手に見える穏やかなピークが、これから向かう小蓮華山です。

三国境
山頂から40分ほどで三国境に到着。ここが雪倉・朝日岳方面と白馬大池方面との分岐点になります。富山、長野、新潟三県の境界です。
真っ直ぐ進めば、雪倉岳、朝日岳方面。右手に行けば小蓮華山、白馬大池方面です。正面に、鉢ヶ岳、雪倉岳と朝日岳が見えています。
その先に目を転じれば、私の故郷の黒部川扇状地と日本海が見えます。

白馬岳トレッキング
三国境から白馬大池方面に少し進んだところで後ろを振り返ると、白馬岳の雄姿が望めます。長野側は切れ落ちていて迫力があります。

小蓮華山山頂
緩やかな稜線をさらに進むと、ほどなく小蓮華山に到着します。
「小蓮華」に対して、白馬岳は「大蓮華」というそうです。
山頂には鉄剣が刺さっています。標高2,766m 新潟県の最高峰です。
正面に見えている山は、雪倉岳。靄ではっきりしないけど、その背後には日本海が広がっています。

白馬大雪渓
小蓮華山のピークを過ぎたあたりから、前日に登ってきた白馬大雪渓が見えてきます。雪渓の中央に伸びるベンガラの筋、一列になって歩く姿が蟻の行列に見えてしまいます。
雪渓のはずですが、両サイドに伸びる土砂の帯を見ると、氷河のように少しづつずれ動いているように感じられます。白馬大雪渓は、氷河ではないかと思えて仕方がありません。雪渓と氷河の違いは何?

小蓮華山の稜線
小蓮華山の美しい稜線。この風景は、NHKドラマ「坂の上の雲」のエンディングロールに使われたそうです。

白馬大池
この辺りの稜線はよく整備されているので、大パノラマを望みながらの稜線歩きができます。もうひとつ小さなピーク(船窪ノ頭)を過ぎれば白馬大池が目の前に見えてきます。青々とした水を湛える白馬大池。

雷鳥坂の雷鳥
雷鳥坂のハイマツ地帯には、名の通りライチョウがよく出没します。
雷鳥坂を下り切ると白馬大池に到着します。

白馬大池
白馬大池山荘の左手を抜けて湖畔を周るように岩場を登ると、白馬大池を一望できる場所へ。少し広くなっているので休憩もできます。
ここから少し登り返せば、白馬乗鞍岳の山頂にでます。

白馬乗鞍岳のケルン
白馬乗鞍岳山頂のケルン。フラットで広々とした山頂。
昨年は、ここで雷がなり始めたので、かなり焦りました。
大急ぎで、樹林帯まで駆け抜けました。

白馬乗鞍岳の残雪地帯
白馬乗鞍岳山頂から少し下ったところにある残雪。年によっても違いますが、雪が多い年はしっかりと残っています。斜度もあるのでアイゼンを付けるか悩むところですが、ロープが張られているので、アイゼンなしでもなんとか。もちろん、つけた方が安心ですが。

岩だらけの登山道
このコースのもっとも辛い場所。残雪を超えた辺りから、岩だらけの斜面が続きます。最初のうちは大きな岩を渡るように超えていかなければならないので、足場には十分な注意が必要です。この岩の道は天狗原の手前まで、延々と続きます。

天狗原
天狗原湿原が見えてきました。風吹大池方面の分岐を過ぎ木道を進めば、天狗原の休憩所に到着します。この先は樹林帯の緩やかな登山道になります。途中に銀嶺水という水場もあります。

ゴールの栂池自然園
天狗原から1時間ほど。ようやくゴールの栂池自然園周辺の建物が見えてきました。ここからは、ロープウェイとゴンドラを乗り継いで栂池高原に下ります。

栂池高原「栂の湯」
ゴンドラを降りた側には温泉が。ロープウェイ・ゴンドラのチケットを見せると割引になります。ここから、100mほど先にバス停があるので、白馬八方バスターミナルに車を置いてあれば、バスで取りに戻れます。
登山シーズンには、新宿バスタ行きの高速バスもでています。予約制。

栂池には昔、スキーでよく訪れました。中学の頃の林間学校も栂池高原でした。夏の暑いときに、塩の道を歩いたことを今でも覚えています。マイクロバスでヤバい道を走り、栂池自然園にも行きました。^^;

栂池下山コースはここまで。

続いて蓮華温泉コースをさらっと。
白馬大池までは、栂池コースと同じなので割愛。

白馬大池小屋
白馬大池がコースの分岐点になります。大池山荘の正面に道標がたっています。

白馬大池小屋前の道標
凄く大雑把な道標。^^;
白馬大池山荘を背にして、右に進めば蓮華温泉方面です。所要時間、約2時間。時間的には栂池も蓮華温泉もどっちもどっちという感じです。
わずかに、蓮華温泉の方が早いか...。
しかし、この先すぐに樹林帯に突入するので、暑さとの戦いになります。しかも、水場はゴール地点まで無しという過酷さ。
基本、変化のない樹林帯の道が続きます。
水が少なくなっていたら、白馬大池山荘で買っておいた方が安心です。

蓮華温泉方面
写真は小蓮華山付近の稜線から蓮華温泉方面(新潟側)を望む。
鉢ヶ岳方面から蓮華温泉に向かうコース(鉱山道)もありますが、道に迷いやすく増水時には徒渉できなくなることもあるので、一般的なコースではないようです。数年前に遭難事故も発生しています。

天狗の庭
途中、唯一展望が開ける天狗の庭。先ほどまでいた小蓮華山の山頂が雲に隠れてきています。中央に見えるのは鉢ヶ岳で右側は雪倉岳。
この先は暑さと虫との戦いになります。鉱山道は谷の反対側になるようです。

蓮華温泉
ゴールの蓮華温泉です。ここの温泉は野趣満点の露天風呂が有名です。
もちろん、内風呂もあるので汗を流し、ゆったりとお湯に浸かれます。
夏場の露天風呂は、吸血性のアブに注意が必要です。

蓮華温泉は、朝日岳方面の登山口にもなっています。車を置けるので、蓮華温泉〜白馬大池〜小蓮華山〜雪倉岳〜朝日岳〜蓮華温泉と周回する人もいるようです。

ここからは、バスで糸魚川駅まで出ることができます。途中、大糸線の平岩駅を経由するので、白馬方面に戻ることも可能です。

登山を終え、温泉で汗を流し、喉に流し込む冷えたビールは、この上なく最高です。^^

次は、三国境〜雪倉岳〜朝日岳〜北又ルートを紹介します。

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