プリントの価値とは?2015年08月30日 10時53分

プリントの価値とは?
今回の写真展作品は、キャンソン「プラチナ・ファイバーラグ」を使いインクジェットプリンターでプリントしています。
http://www.canson-infinity.com/jp/platine310.asp

インクジェットプリンターの最大の利点は、作品のイメージに合わせてペーパーを選べることです。しかし、インクジェットプリントというと、安っぽく感じる人もいるようです。

デジタルになって、自宅で手軽に高品位のプリントができる時代、
撮影からプリントまで、作者自身の手によって一貫して完結してしまう。オリジナルという意味では、こちらのほうが価値があるように感じます。

プリントとしての価値を求めるなら、プラチナプリントが究極だと思います。プラチナプリントは密着が基本なので、8x10やそれ以上の大判フィルムで撮影する必要があります。しかし、今ではそうした大判フィルムは入手が困難なうえ、大型カメラを使うので撮影も大変です。
現在、プラチナプリントは、デジタル画像からデジタルネガを作ることで、大判プリントが可能になりました。特殊なフィルムを使って、インクジェットプリンターで密着用ネガを作成します。
http://www.pictorico.co.jp/system/contents/1374/

但し、デジタルネガを作って良好なプリントを作るには、相当なノウハウが必要なようです。私も興味はあるものの、実際にやったことがないので、これ以上は、実際にやってみなければわかりません。

プラチナプリントの最大の問題は、薬品が恐ろしく高価ということです。支持体さえ劣化しなければ、永久に写真の保存が可能です。
https://www.pgi.ac/cart/product/p-301.html?cPath=357_373_374

それと、紫外線で焼き付けるので、露光装置も必要になります。
http://www.pgi.ac/download/UV2.pdf#search='プラチナ露光装置'

何より、フィルムにしろデジタルにしろ、写真はプリントにしてこそ価値があるのもだと思います。